エチオピアオパールとハイドロフェーン

天然石の中には水による影響を大きく受けるものがあります。
特にエチオピアオパールは水を吸収して色が変わることでも有名です。

今回はエチオピアオパールを手磨きする過程で、どのように色が変化するか動画も含めてご紹介します。

オパールとは

オパールの和名は「蛋白石」。
オパールの大きな特徴は「遊色(英語ではプレイオブカラー)」と呼ばれる独特な虹色の輝きです。
光が当たる角度によって虹色が揺らめきます。
これは石内部の球状のケイ酸(シリカ球)によるもので、その周りを光が通る時にプリズム効果で遊色が現れます。

オパールの遊色

オパールを大きく分類すると、この遊色があるものをプレシャスオパール、
遊色効果が無いものはコモンオパールと呼ばれます。

エチオピアオパールのハイドロフェーン

近年、エチオピアで産出されるオパールは短時間で水を吸収します。
水に大きく影響を受けるので宝石としては不安定さも否めませんが、
小さなものは数百円程度でも入手できる手軽さもあり、
ハンドメイドアクセサリーや天然石研磨が趣味の人にもおすすめの石です。

水を吸収する現象はハイドロフェーンと呼ばれています。
「ハイドロ=水」「フェーン=現象」なので水による現象ということですね。

実際、エチオピアオパールに水をたらすと数十秒から数分で透明になります。
透明に変わっていく変化は肉眼でもわかります。
よく水を吸収し、色の変化が大きいのでハイドロフェーンオパールやカメレオンオパール、マジックオパールなどの呼び名もあります。

下の動画で白いエチオピアオパールが透明に変わる様子をご覧いただけます。

ハイドロフェーンで色が変わったオパールはどうなる?

水を吸収する前の白いオパールは水を吸って徐々に透明になりました。
その後、オパールの水分をふき取って、1日経過すると元の白色に戻りました。
(実際には数時間でほとんど白色に戻りました)
※完全に元の状態に戻らない場合やクラックが入ったり脆くなることもあるのでご注意ください。

水を吸収する前のエチオピアオパール
水を吸収して透明に変化
裏側の母岩を削るとさらに透明に。
1日経過すると元の白色に。

【おまけ】オパールを手磨きして14KGFワイヤーでペンタントップ

前述のハイドロフェーンで水に濡らしたついでに、母岩部分(オパールではない岩っぽい部分)を手磨きで削り取って綺麗したので、今回は14kゴールドフィルドワイヤーでペンダントトップを作りました。

オパールの手磨きもとても面白いです。
エチオピアオパールのハイドロフェーン体験と手磨きが楽しめるワークショップも開催中です。
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