【天然石研磨機紹介】6連研磨機PIXIE(ピクシー)

COCONOVA +Handmadeの機械研磨体験でご利用頂ける研磨機を紹介します。
第1弾は「Gem maker PIXIE(ピクシー)」。
趣味やハンドメイドでも使いやすい天然石研磨機です。

6連式天然石研磨機PIXIE(ピクシー)

6連研磨機 PIXIE

研磨機・研磨ツールで有名な海外メーカー「ダイヤモンドパシフィック社」の研磨機です。
ダイヤモンドパシフィック社ではハイパワーの本格的なものから趣味で使えるグレードの研磨機、その他に研磨関連の資材も幅広く販売しています。
PIXIEはGem-makerの中でも小型の天然石研磨機です。

PIXIEの特徴

縦回転の研磨ホイール6個+側面に研磨ディスク1個が付いており、これ1台で原石をカボションカットやフリーフォームにスピーディーに研磨できます。

一般的な1面型の平面研磨機は、研磨の段階に合わせて研磨ラップ(研磨盤)を次々と交換する必要があり、意外と時間がかかって面倒な作業です。
PIXIEはこの手間を省けるのが特徴のひとつです。

研磨機には横回転(床面に対して水平に回転)するものと縦回転(ホイール式)のものがあります。
どちらも利点がありますが、PIXIEのような縦回転研磨機の良いところは研磨する際に接地面や角度を目視しやすいのでカボションカットを磨くのに適しています。

本体の大きさと駆動音

横45㎝、奥行36㎝、高さ23㎝(ライト除く)、重さ13.5㎏、卓上で使えるコンパクトさです。
音は小型なので小さめではありますが石を研磨する時の音はそれなりに大きいです。
自宅で趣味で研磨をする場合、集合住宅等では厳しいかもしれません。


6個の研磨ホイールとポリッシュディスク

以下はPIXIEの初期セットとして付属されています。
別売りで#8000、#50000などの研磨粒度が違うホイールやディスクも複数あります。
ホイール、ディスクともに消耗品です。

・Galaxyホイール#80
・Galaxyホイール#220
・NOVAホイール#280
・NOVAホイール#600
・NOVAホイール#1200
・NOVAホイール#3000
・NOVAディスク#14000

Galaxyホイール:金属製ホイールにダイヤモンドが電着されています。
#80、#220は粗目なので石がどんどん削れます。原石から成形する際に使用します。

NOVAホイール:樹脂にダイヤモンドが練り込まれています。
ホイールにクッション性があるのでカボションなどの曲面研磨に適しています。

NOVAディスク:PIXIEの側面に取り付けて使用します。
ホイールとは違い、ディスク状で面が広いのが特徴です。
#14000は細目なので仕上げ研磨に使えます。

PIXIEの湿式研磨システム

PIXIEには湿式研磨(水で濡らしながら研磨)をするためのGeyser(ガイザー)というポンプが付属しています。石と研磨ホイールの温度上昇を抑え、研磨ホイールの劣化や石の粉が舞うことを防いでくれます。

天然石研磨機にはポタポタと水を点滴する仕組みのものが多いですがPIXIEは少し違います。
ガイザーの日本語訳は「間欠泉・吹き出す」。その名の通り、研磨ホイール下のガイザーから水しぶき(小さな水滴状)が出ることでホイールを湿らす構造になっています。

PIXIEの研磨手順(カボションカット作り方)

1,グラインディング・研削加工
原石を作りたい形に大まかに削っていきます。
テンプレートで好みの形にマーキングすると研磨しやすいです。

フローライト原石
オーバル型にマーキング

Galaxyホイール#80でマーカーのラインを少し残すくらいまで研磨します。
底面になる部分も平らになるように研磨します。

PIXIEには「Cab rest(キャブレスト)」というガイドパーツが付属しています。
キャブレストを使用すると、カボションの側面(ベセル)となる部分に適切な角度を付けて研磨することができます。

2,ドッピング
石が小さくて持ちづらい場合はドップ棒に固定します。

PIXIE カボション研磨 ドッピング
ドップ棒に固定

3,成形
棒を回しながら石を回転させるようにGalaxyホイール#220で研磨します。
石の端から中心に向かってドーム状になるように成形します。
<補足>ドッピングする前に底面を以下の手順で先に研磨すると効率が良いです。

PIXIE カボション研磨 成形
ドーム状に研磨

4,サンディング&ポリッシング(研磨・仕上げ研磨)
NOVAホイール#280、#600、#1200、#3000の順番に研磨していきます。
#280で凹凸が無くなり滑らかになるように研磨します。
#280の段階で形が整っていると、その後の#600、#1200、#3000はそれぞれ1~2分研磨するだけでピカピカになります。

PIXIE カボション研磨 サンディング
PIXIE カボション研磨 ポリッシング

磨けていない部分がある場合は前に戻って研磨しなおす必要があります。
石によってさらに研磨する時はNOVAディスク#14000で仕上げます。

PIXIE カボション研磨 研磨方法
ブルーフローライトのカボション

もっとこだわる場合にはNOVAディスクをフェルトや革タイプ(別売)にして、ダイヤモンドペーストや酸化セリウムで研磨することもできます。

PIXIEでカボション作り体験できます

PIXIEは成形から艶出しまでを一台で出来て、カボションを作りたい人におすすめ。
別売のトリムソーアタッチメントを装着すると石の切断も可能となります。

COCONOVA+Handmadeでカボション作りにチャレンジしてみてください。
⇒ PIXIE研磨体験(カボション作り)

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