【天然石研磨機紹介】平面研磨機(改造型)

COCONOVA +Handmadeの研磨機を紹介します。
2回目は「平面研磨機」です。
※現在、ワークショップでは使用しておりません。

平面研磨機(改造型)

平面研磨機には天然石加工職人さんが使う本格的な機械とは別に、アマチュア用に刃物研ぎ機を改造したものがあります。構造自体はシンプルなのでグラインダーを自分で改造して研磨する人もいます。
※これから平面研磨機の購入を考えている方には海外製の平面研磨機(スラントやオールユーニッド)がおすすめです。

平面研磨機(改造型)の特徴

平面研磨機ではおもにダイヤモンドが電着された研磨盤を使います。耐水ペーパー、フェルト、革などを貼り付けて仕上げ用の研磨盤を自作することもできます。

研磨盤の回転方向

以前紹介した【天然石研磨機紹介】6連研磨機PIXIE(ピクシー)は縦回転ホイールですが、平面研磨機はおもに横回転(床面に対して水平に回転)になっています。
※海外製で斜めに傾斜している平面研磨機もあります。
平面研磨機は研磨できる面積が広いのでやや大きめの原石も研磨できます。

2種類の湿式研磨方式

平面研磨機には水を滴下するためのタンクが付いているものと、ポンプ循環式になっているものの2つが主流です。
タンク式は水がタンクからポタポタと滴下され、排水はバケツなどに受けます。

ポンプ循環式は滴下されて研磨した水が再度ポンプで循環するので水を途中で足す必要はありませんがデメリットとしては石の粉も一緒に循環するので掃除が面倒なのと精密に研磨する際には石の研磨面に影響が出る可能性があります。

本体の大きさと駆動音

COCONOVA+Handmadeの改造平面研磨機は、横30㎝、奥行30㎝、高さ30㎝、重さ9㎏程度です。
(もっとコンパクトな機種も販売されています)
駆動音は元々の刃物研ぎ機の機種にもよりますがやや大きめで、エアコンの室外機のようなの低めの音です。
硬い石を粗目(#100、#240など)のダイヤモンド研磨盤で研磨する時の音はかなり大きく、耐水ペーパーの研磨盤を使用するときの音は静かです。


改造型平面研磨機の注意点

刃物研ぎ機を改造した平面研磨機は連続使用時間に注意です。
元々の刃物研ぎ機の連続使用時間と同じか、それよりも短くなることがあります。
機種によっては10~20分程度なので中断しながら研磨することになります。

平面研磨機の研磨手順(一面磨き・ペーパーウェイト作りの例)

1,粗目のダイヤモンド研磨盤で磨きたい面を平らに研磨する
電着ダイヤモンド研磨盤の#100や#240で研磨します。
磨く面の状態や石の硬度によっては#500位から始めることもできます。

ラピスラズリ カット済み未研磨
ラピスラズリ荒磨き(#240)後

2,中研磨
耐水ペーパーの研磨盤で粒度を#600、#1200、#2000、#3000のよう段々細かくして面を研磨していきます。粒度は多少飛ばしても番手が違っても大丈夫です。
石によってはこの時点で光沢が出てきます。

ラピスラズリ中研磨(#600)
ラピスラズリ仕上げ研磨前(#2000)

3,仕上げ・光沢出し
仕上げ用の研磨盤で艶が出るように研磨します。
仕上げ研磨の仕方はフェルトや牛革などに研磨剤を塗りつけて研磨したり、仕上げ専用研磨フィルムで研磨する方法などがあります。今回はフェルトにダイヤモンドペーストを塗り付けて研磨しました。
※磨けていない部分がある場合は前に戻って研磨し直します。

ラピスラズリ 一面磨き完了

【ペーパーウェイトも簡単】
全部の面を同じように磨けば、簡単ペーパーウェイトのできあがり。

ラピスラズリのペーパーウェイト

平面研磨機は平面磨き以外にも丸みを付けたカボションやフリーフォームの研磨も可能です。

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